勉強の都市伝説(5)オリジナル教材の塾は良い?

オリジナル教材を売りにしている塾がある。

四谷大塚とか、サピックス、日能研などは、
オリジナル教材を使う塾だ。

出口汪(でぐち・ひろし)さんの「論理システム」とか、
宮本算数教室の算数パズルとかも、そうだね。

だから、オリジナル教材を使っている塾というと、
なんとなく「良い塾」といったイメージがある。

しかし、これはある意味正しく、ある意味、間違ったイメージだ。

塾がオリジナル教材を作る大きな原因は、
「既存の教材では、目的が達成されない」
というところにある。

すでにある教材を使っても、目標を達成できるなら、
わざわざ独自教材を編集する必要はないわけだから。

独自教材を作るというのは、
かなり面倒な作業で、時間もかかる。

私も英文解釈の教材を作っているが、
毎週少しずつ作っても2年くらいかかった。

数学の教材は、ラテフ(Latex)という言語を使って作るのだが、
これもグラフなどを作るのは、かなり面倒な作業で
すぐに挫折した。

そのうえ、国語などは著作権の問題があって、
芸術家系の協会ともめたりなどもする。

独自教材・オリジナル教材を作るというのは、
そういう風に、えらく大変な話なのだ。

だからオリジナル教材作りに力を入れている塾というのは、
ある意味では、「教育熱心な良い塾」ということになる。

オリジナル教材は、出来不出来の差が激しい

ところが、オリジナル教材というのは、
出来不出来の差がかなり激しい。

塾用教材のカタログを見ると、
毎年どこかの塾のオリジナル教材を、
教材化して販売していたりするのだが、
試しに取り寄せてみると「なんじゃこりゃ」と言うのが多い。

たとえば、同じ数を10回足すというような教材があった。

中身を見ると、たとえば123という数を、10回計算するだけ。
10回足せば、最初の数の10倍の数になるはずだから、
答え合わせが簡単だってことだろう。

数字を工夫すれば、うまく全通りの計算ができるのだろうが、
結局全部足し算だから、解法の切り替え練習はできない。

これならまだ、百マス計算の方がいい。

タマの計算練習に使うのはおもしろいが、
効果も疑問だし、通年で使うような教材ではなかった。

アイデアはよいが、問題は
それで多くの子供に効果が出るのか?
ということだ。

私など、四谷大塚の算数の一行問題集でも、
効果は怪しいと思っている口だから、
費用対効果を考えていない教材は、良くないと考えている。

たとえば同じ30分の勉強時間があったとして、
同じ数字を10回足す方がよいのか、
それともいろんなタイプの計算を
10こ組み合わせた問題をやる方がよいのか、、、、。

オリジナル教材というのは、
既存の教材でできない学習・練習をするのにはよいが、
既存の教材より優れていると言うわけではない。

だからオリジナル教材を使っている塾だからといって
良い塾だというわけじゃないってことだ。