できない子供ができない理由には、2通りあります。
それは
(1)勉強(練習)しないから、できない。
(2)勉強(練習)しているけど、できない。
ってことですね。
(1)の場合は、単に練習量の問題ですから、
練習量を増やすことが必要です。
しかし(2)の状態であれば、
勉強のやり方自体がマズいわけです。
ところが勉強のやり方がマズい子供は、
自分のやり方のどこがマズいのかわかりません。
優先順位もわかりませんし、
何を先に勉強したら、あとあと勉強が楽になるか、
何を先に勉強したら、あとで困るか、
そういうことも当然分かりません。
なので、学校で習った方法や、塾で習った方法を、
そのままやるわけです。
でも、学校や塾で習った方法が、
一番良い方法だとは限らないワケなんですね。
たとえば速度の計算で、よく出てくる「き・は・じ」というやつ。
距離 = 速さ × 時間
というのを覚えるときに使う便法ですが、この時点で私なんかは、
「は・じ・き」だったか「き・じ・は」だったかもう混乱しています。
速さの定義は、距離 ÷ 時間 ですから、
「き」が上に来て、あとの二つが下に来るんだなと、
そうやって確認しないと正しいのがどれかわかりません。
これなんかは一見便利なように見えて、
実は「勉強ができなくなる元」だったりします。
なんせこういう3つの要素が絡んだ公式や法則は、
中学・高校と進むに連れて、山ほど出てきますからね。
すぐに行き詰まるのは、目に見えています。
あとの勉強を見通して教えられるか?
法則や公式などは、速さの定義式のように
3つの要素から成り立っている公式が非常に多い。
濃度の定義しきもそうですし、オームの法則もそうですし、
電気関係の法則や定義式は、全部こういうヤツですね。
だから「き・じ・は」式でこういうヤツを全部覚えて
混乱しないような人は、これで覚えても良いでしょうが、
普通の子供に「き・じ・は」式を教えてはいけません。
実際、速さの計算に関してだけでも、
小学校6年生で初めて習っても、
中学になるとやっぱりみんな混乱しています。
「先生、きじはでしたっけ、はじきでしたっけ?」って。
中三の理科では、滑車の運動というのが出てきますが、
そのときの速度計算でも、混乱している人が出てきます。
記憶というのは、記憶の干渉といって、
覚えている記憶の上に、別の記憶が入ってくると、
混ざったり混乱を起こしたりするもんだから、
「き・じ・は」式で覚えた子供は、ずっと混乱が続くんですね。
「速さは、距離÷時間」
「速さとは、単位時間当たりに進む距離のこと」
と覚えておれば、あとの二つは式の計算だけですむんです。
「き・じ・は」は、便利に見えて、
実は勉強をできなくするひどい呪文のようなもんです。
こういうのも、失点を減らすための勉強の技ですし、
ちゃんと勉強した人なら、定義式から考え始める重要性を知っています。
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