学習塾の使命・ミッションとして最重要なのは、
生徒の学力を上げると言うことでしょう。
大手の塾であろうと、個人規模の塾であろうと、
親御さんは子供の成績が悪いから塾に相談に来るわけです。
もちろん成績が悪いというのも、「親から見て」ということであり、
客観的なことではなく、主観的なことです。
だからオール5の生徒でも、オール1の生徒でも、
「子供の勉強が心配で、、、」という風に、塾に来られるわけですね。
とくに今の公立小学校は、子供の学力について、
あまり精度の高いデータを親には知らせないようにしています。
実力テストのようなものは行わず、テストと言えば確認テストだけ。
つい一ヶ月以内に学習したことを、チェックするだけで、
基礎的な読み書きができているか、
基礎的な計算能力などが身に付いているかも
親には知らせない仕組みです。
中3と小6の全国統一学力テストも、
「費用がかかる」という理由だけで、
またしばらくは全数調査は行われない模様ですから、
客観的なデータは、小学生時代にはもらえないわけですね。
なのでちゃんとした親御さんは、
自分の子供の読み書きを見てあげたり、
学習塾へやって、勉強を見てもらったり、
塾のテストで実力を測ってもらったりするわけです。
特に学習障害などがある場合、
困難があるかどうかは5年生ころから違いが出てきますが、
小学校の雑なテストデータでは、発見出来ませんし。
塾講師は、勉強のプロでないといけない
生徒の学力を上げることが、塾のミッションであるとすれば、
塾講師は勉強のプロでないといけません。
何が大事で、何が二の次のことか、まずそれが分かっていないと。
勉強は暗記だ!といって、暗記ばかりさせていても遠回りですし、
実践が大事だ!と言って、テスト問題ばかりさせていても学力は上がりません。
どういう順番で勉強していけば確実に学力が上がり、
どういう勉強法で勉強すれば、点数が上がる、
ということを他人に説明できるくらい熟知し、
実際に実践している人でないと、話にならないわけです。
それには勉強を相当やりこんで成功している人でないと、
ダメなんですね。
もちろんこれには落とし穴があって、
特定の勉強ができる人の方法で、
他の人がうまく行くかどうかはわかりません。
たとえば、京大卒芸人のロザン宇治原さん。
「集中力が30分しか続かないのなら、
30分ずつでできることに勉強を区切ればいい」
と言います。
人間の集中力が続くのは、約33分だという研究がありますが、
それをふまえた上での工夫ですね。
これはこれで正しい勉強法だと思います。
ところが30分どころか1分も集中出来ない子供には、
この勉強法は使えないわけですね。
これは勉強に30分集中できる人の話であって、
勉強に集中出来ないような子供も一杯いるわけです。
スポーツやゲームには集中出来ても、勉強には集中出来ない。
勉強していても、友達の動向や、
周囲の人間のやっていることに気を取られる。
たった一行の計算問題を解くのにも、
解き終わるまで集中出来ずに、
キョロキョロしている子供もいるわけです。
こういう場合、勉強を細切れにして勉強させるだけでは、
うまくいきませんから、別の工夫を加える必要があります。
たとえば計算方法や解法を、一々口に出させてから解かせるとか、
問題文を音読させ、大事なところに印を付けさせるとか、
気が散らないような作業をさせつつ解かせるとか。
宇治原君の勉強法は、別に間違ってはいないんですが、
それは特定の必要条件を備えた人にのみ有効な話であって、
この勉強法を利用するには、
工夫して前提条件を揃えないといけないわけです。
東大生の勉強法だとか、一流大学生の勉強法が
一見使えないように見えるのは、
勉強法が使えないのではなくて、
使えるレベルや状況にに生徒がいないってだけです。
そしてまたそういう勉強法が使えるレベルに生徒を上げるのが、
学習塾講師の腕の見せ処と言うもんですね。
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