塾講師に学歴が必要なわけ(8)三つ子の魂、百まで
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信じられないことかも知れませんが、中学生になっても小数の足し算ができない子供がいます。
足し算と掛け算が混ざっている子供もいます。
分数の計算に至っては、当たり前のようにできなかったりします。
理由は色々あるようですが、まず計算や、小数や分数という数のイメージができていないんですね。
たとえば1.2+3.45なら、1と、その10分の1の大きさのモノが2こあるところに、3と、10分の1のヤツを4コ、100分の1のヤツを5コ加えるだけです。
そしたら4と、10分の1のヤツが6コ、100分の1が5コになりますから、1.2+3.45 = 4.65ですね。
ところが筆算すると、1.2の2と、3.45の5を揃えて書いて、1.2+3.45 = 3.57 なんて計算してしまうんです。
そう言う子供はなかなかいないんですが、それでも私は3人くらいそう言う子供を見ました。
理由はまあ簡単で、足し算と掛け算の筆算がゴッチャになってるんですね。
かけ算の筆算は小数点を揃えないでやりますし、かけ算は足し算のあとにやるもんだから、あとに習った方のやり方が定着してしまっているわけです。
こういう子供の場合、10倍するとか100倍するっていうのも怪しくて
要するに位取りが身に付いていないってコトなんですね。
それじゃあ小数のかけ算はちゃんとできるかというと、これがまたできない。
かけ算で繰り上がりがあると、なぜかそれを一番上に書いてしまい、なんか訳の分からない計算をしていたりする。
「そんなところに書くと、間違えやすいから、線の下に書け
そしたら上はかけ算で、下は足し算になるだろ?」
と何度言っても治りません。
毎回シャッフル問題の計算ドリルで矯正するんですが、油断をするとまた元に戻ってしまいます。
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※楽天ブックス広告リンク小学校の時代に覚え間違えをすると、それを矯正するのは並大抵のことではありません。
覚え間違え以外にも、間違えやすい計算法を習ってしまうと
中学になっても間違えやすいままになってしまいます。
速さや濃度の計算式なんかも、小学校では3本の式を覚えさせられたり、あるいは「き・じ・は」の図で覚えさせられたりしていると、そのうろ覚えの知識のために、点数を落としたりします。
中2の1学期が「2」や「3」だった生徒に一年間、計算ドリルで一々計算方法を矯正して、中3でようやく成績が「4」や「5」に上がった生徒でも、油断すると小学生や中1レベルの簡単な計算を
間違えてしまうんですね。
本人は簡単だと思って無意識で
そう言う失敗をしてしまうんですが、これは本当に治りにくい。
前の塾で、一体どんなひどい教え方をされていたのか、はらわたが煮えくり返ります。
勉強していない子供ができないのは当たり前ですが、勉強している子供に、誤った方法や間違えやすい方法を教えるなんて。
学生アルバイトの学歴を宣伝材料にしている塾も危ないですが、塾の講師に学歴が必要ないなんて言っている塾も危ないです。
一生懸命、ダメな方法を仕込んでくれる可能性があります。