系列高校に進学させてもらえない子供たち(3)トラウマ
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でまあ、そんな親御さんに連れてこられた子供、たいていの場合、みんなムッとした顔でふてくされている事が多い。
そりゃまあそうだ。
親に裏切られたあげく、学校からも切られるわけだから。
中学に合格したら、あとは勉強しなくてもイイと言われて、小学生時代に毎日塾通いして勉強してきたというのに、中学に上がったら上がったで勉強はさらに厳しくなる。
私立中学は進学実績だけが客観的な世間の評価だから、大学進学の実績を上げるために、公立中学よりもカリキュラムが進むのも速いし、授業時間も長い。
合格したら、あとは楽だと聞かされて勉強させられてきたのに、合格して進学したら、さらに勉強はキツくなる。
ところがさっきも言ったとおり、自分で勉強する癖がついていなかったりするので、子供自身の力では学校の授業にはついていけない。
でもって、なんだか分からないまま授業が進み、気がついてみたら成績はどん尻。
高校にも上がれないと言う。
もう何がなんだか分からない状態で、頭の中がポワーンとしているだけ。
ロン・ハバートの「勉強の技術」に出てくる、誤解語が山ほどあって、頭がボンヤリする状態。
こんな状態で塾に連れてこられても、、、、、、
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※楽天ブックス広告リンクところがそんな親御さんに限って、要求する事がまたひどい。
偏差値35レベルの子供を、偏差値50くらいの学校に入れてくれと言う。
親としては、偏差値50レベルの中学に入れたのだから、高校のレベルも下げたくないって事なんだろう。
夏休みだから、計算上は入試まで半年あるわけだが、普通の子供が2年半かかって勉強してきた事を、半年でやれって言うわけだ。
普通の子供が2年半かかるところを、半年でできたら天才やないか。
それを2年半かかって全くできなかった子供にやらせてくれって、無茶苦茶な話や。
おまけに勉強しないクセがしっかり身体に染みついている子供にだ。
で、結局、入試に出るところだけ勉強するって事になる。
確実に点数が取れる計算問題と、漢字の読み書き、英文の書き換え問題や記号で答える問題など、入試でギリギリの合格点を取るためだけの勉強をする羽目になる。
ところがこういう勉強は、本当に時間がかかるし根気がいるんやね。
出るとこだけ勉強するっていったって、一夜漬けではどうしようもなく範囲は広い。
漢字も書けない状態なら、もう一日中漢字を書いてもらうようにしないと仕方がない。
2年半の遅れを取り戻すには、それだけやっても無理。
ザルで水をすくうような作業を、とにかく毎日やるしかないね。