英語の授業についていけない子供の特徴
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中学になって英語の成績がひどい、英語の授業についていけない。
そういう子供はけっこう多い。
で、教えてみると、十中八九、英語の単語が読めない。
単語の意味を覚えていないというレベルではなくて、英単語がまず読めない。
日本語にない英語の発音ができないくらいならかなりましだけれど、英単語をローマ字読みすることすらできない。
ローマ字なんて小学校4年生で習っているハズなんだけれど、小学校でできるようになるまで徹底してトレーニングしていないから、英単語をなんとかローマ字読みで読むことすらできないと言うわけだ。
こういう子供は、かなりの割合で学習障害・難読症を抱えている印象だ。
難読症(ディスレクシア)というのは、文字が正確に読み書きできないと言う症状で、英語圏では1割以上の割合で発生している。
学習障害については、こちらのサイトにまとめたが、要するに頭の中で文字と発音が、うまくつながらない症状だ。
ざっと説明すると、人間には言葉を使う能力があるのだが、言葉を読み書きする能力は備わっていない。
なのでたいていの人は、視覚情報をまず音声情報に直して、音声情報から意味を理解するという風に文字を読む。
「東京」という文字を見て、あたまのなかで「とうきょう」という音にまず変える。
で、この「とうきょう」という音に、東京のイメージや意味がつながっているわけだ。
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ところが人口の1割程度はいる難読症の人というのは、この「文字」と「音声」に、上手く対応関係を作るのが苦手なのだ。
これは脳の活動している部分を示すCGでは、明らかに違うという。
普通の人は、文字を見たらまず視覚を担当する脳の部分の活動が活発になり、次に音声を担当する脳の部分が活発化する。
しかしディスレクシアの人は、文字を見たとき、視覚担当部位は活発化するが、なかなか音声を担当する脳の部分の活動が起らない。
中学に進学して英語が全然できない生徒というのはだから、まず、英語の表記と英語の発音の関係が、分かっていないのだ。
じゃあ学校でそれをしっかり教えてくれるかというと、なぜかそれをしない。
英語を母国語としている国では、学習障害を克服するために、最初に英語の表記と発音の関係(フォニックス)を徹底的に教えるそうだが、英語が母国語でない日本で英語を教えるのに、なぜかそれをしない。
英語の授業についていけない子供は、結局そのまま捨て置かれてしまう。
中学生になっても、親はちゃんと子供の読み書きくらいは見てあげないといけない。
他人は当てになりません。