教科書準拠の問題集は、良いか悪いか?
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中学生向けの問題集には、教科書準拠のものと、教科書非準拠のものがあります。
教科書準拠の問題集の利点は、なにより学校の授業に沿った学習ができると言うことでしょう。
学校で習ったのと同じような問題が載っていて、さらに発展問題が載っている。英語や国語などは、教科書に出てきた単語を復習できる。
公立高校受験の場合は、中学での評点(内申点・通知票の点)が大きなポイントになりますから、学校で習ったことだけを一生懸命にやって、3年生の後半からは総まとめ...という戦略での学習に向いています。
つまり学校で点数を稼いで、内申点で入試を有利にするという戦略ですね。
内申点は都道府県によって扱いが様々で、東京都の場合は3年次の学力評価が点数になりますが、神奈川県の場合は、2年生末の評点+3年生2学期終了時(11月末)の評点×2というカタチで計算します。
東京都の場合は、実技四科目を1.3倍して加算し、51点満点。
神奈川県の場合は、45×3=135点満点になります。
内申点と実力テストの配点比率は、高校側が自由に決めることができて、偏差値的に高い学校は実力テストに重きを置き、中位レベルやそれ以下の学校の場合は内申点に重きを置いている感じです。
まあどちらにせよ、合格判定の材料になるわけですから、たとえ評点とテストの点の比率が3:7でも、評点はしっかり取る必要あります。
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ただし、残念ながら、教科書準拠の問題集では、実力は付きません。というのも、範囲が狭い範囲に限定されている学習だからです。
入試や実力テストなど、初見の問題に対処できるようにはならないでしょう。ここらあたりが大きな問題です。
私も以前、英語の成績が5段階評価で3の生徒(公立)が、曜日や月もちゃんと書けないのに驚いた経験があります。なぜこの子が3なんだろう?と思ってそこの学校のテストを見たら、かなりの部分が記号選択問題でした。
記号選択だと、基本単語がちゃんと書けなくても通知票には3がついちゃうんですね。見覚えがある単語を選べば、それでOKになってしまうので。
一方、私立の進学校では、定期テストの半分以上が実力問題(教科書外からの出題)だったりしますので、そう言う学校に通っている場合は、準拠問題集ではあまり意味がないでしょう。
また最近は、採用数が少ない教科書の準拠問題集が作られなくなる傾向もありますので、準拠問題集が欲しくても、手に入らない場合があります。
プログレスとかコロンブス21とか、マイナーな教科書の場合は、どうしてもそうなります。
こういう学校の場合は、いつでも基本英単語はバッチリ書けなければ、点数が取れませんから、教科書準拠の教材だけしかやらないと、置いてきぼりを食います。