This is a pen.が、わからない。
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このごろ中学1年生の英語を見ていてびっくりするのは、This とか That がなかなか読めないことだ。
私が子供の頃は、英語で最初に習うのはThis is a pen. だったと思うのだが、近年の中学校の英語教科書では、最初に自己紹介から始まる物が多い。
自己紹介だから、
- I am Taro Tanaka..
- I'm from Tokyo.
- I like soccer.
- Call me Taro.
- Are you a student?
- Are you from Yokohama?
みたいな文章が並ぶ。
最初のユニットで、He isとかShe isが出てくる教科書もあるし、出てこない教科書もあるのだけれど、問題はbe動詞と一般動詞がごちゃまぜになっているところが、生徒に混乱をもたらしている。
文部科学省としては、小学校5年生から英語の授業をやっているのだから、こんなの混ざっていても問題はあるまい…ってことなんだろうが、実際問題として小学校では英語の授業は英語に慣れるという以上のことはやっていない。
だから中学受験で一生懸命勉強したような子どもでも、中学に入ると英語がわからないというようなことが起こる。
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連結動詞と自動詞と他動詞の区別が超重要!
英語の動詞には、大きく分けて3種類のタイプがある。
そしてそれぞれのタイプごとに、言葉の並べ方がぜんぜん違うから、これを峻別つまり「はっきりと区別」しないといけない。
この動詞の3つのタイプとは、
- 自動詞(目的語が不必要)
- 他動詞(目的語が必要)
- 連結動詞(Be動詞やbecome,seemなど,)
である。
自動詞の文章例
自動詞は「私は走る」「私は起きる」「私は泣く」みたいに、主語と動詞の2つだけで文章が成り立つ文章だ。
ここに「いつ?」「どこで?」「どんなふうに?」という言葉が加わったりする。これらは副詞の働きをする単語や句だ。
例えば、
- I run.
- I run fast.
- I run early in the morning.
- I run in the park.
- I often run on weekdays.
- I sometimes run on Saturdays.
- I never run on Sundays.
というふうに文章ができあがる。
加わる言葉は、動詞の後ろに付く場合と、主語と動詞の間に入る場合があって中学1年生にはややこしい。
また場所と時間を表す言葉は、必ず「どこで」「いつ」という順番になって、逆はダメ。
日本語は、言葉の並べ方がかなりルーズなので、こういうふうにキッチリと順番がある文章を書くのは、容易いことではないし、日本語の文章を書くのが得意な子どもでも、英文を書かせるとちゃんと書けないことが多い。
他動詞の文章の例
他動詞は「私は好き」「私は欲しい」「私は食べる」といった「動作の対象物(目的語)」がないと駄目な動詞で、目的語となるのは名詞や名詞句になる。
- I like baseball.
- I play soccer.
- I play the piano.
- I drink tea.
- I eat breakfast.
- I buy presents.
- I like running in the park.
ディス・イズ・ア・ペンはシンプルで偉大な英文
連結動詞の文章の例
そして最後の連結動詞は、ディス・イズ・ア・ペンのisなどのBe動詞やbecome等といった動詞で、おもに状態を表す。
- I'm a student.
- You're tall.
- He's a teacher.
- She's kind.
- She looks young.
- This smells nice.
連結動詞は、主語と状態を表す言葉(補語)を連結させる働きを持つのだが、補語には名詞や形容詞が入る。
名詞と形容詞は全然異なる品詞だから、考えてみればかなりややこしい。
be動詞には補語なしに「~が存在する」という形でも使われるので、さらにややこしい。
というわけで、自動詞には副詞、他動詞には名詞、連結動詞には名詞か形容詞、という組み合わせになるので、動詞の区別は英語を理解するには超重要になる。
そして、この基本英文で最もシンプルなのが、ディス・イズ・ア・ペンの形の文章だ。
これって実は、あんまり他の単語が絡まないから、一番理解しやすい。
- This is a pen.
- This is my pen.
- Is this my notebook?
- No, this is my notebook.
- This is nice.
- This is great.
中学1年生の英語の教科書がわかりにくいのは、いきなり基本文にusuallyとかalsoとかoftenなどの副詞が絡まってくるのも一因だろうから、こういうふうに余分な単語がついてこない文章こそ、やはり最初に教えるべきだろうなと思う。
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