計算が速いのは、欠点。
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10年くらい塾講師をやっているが、受験で舞い上がっているお母さんがいる。
どういうお母さんかというと、自分の息子は天才で出来がよいと思っているお母さん。
多いのは、公文さんから来た生徒さんで、計算はものすごくできる男の子。
公文さんで出来るのだから、そのまま公文さんにいてもらったら有り難いのだが、なぜか普通の個別塾にやってこられる。
ところが計算がものすごくできても、図形や空間の感覚がなかったりして、中学の後半になると、途端に成績がおかしくなるんだね。
関数のような、計算主体のモノでも理解できないし、証明なんかはもう、不思議なくらいに出来ない。
このあたりの単元は、概念が理解できないとどうしようもないし、図形に関しては、様々な図形の知識だけでなく、思いつきやインスピレーションも重要。
空間図形は、京大卒の私だってかなり不得意で、断面図をいくつも描きまくって考えないとできず、根気も必要だ。
なので、計算がものすごくできても、関数や証明に関しては、出来るかどうか分からない。
計算というのは、ある意味、手順がハッキリしているから、手順を覚えてその通りにやればよいだけで、あとは計算スピードの問題だ。
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問題が解けるまで何時間も何日も何週間も続ける根気が必要で、どうも計算が速い子どもは、こういう根気がないんだよね。
こういう根気が必要な問題が得意なのは、計算が速い子どもより、パズルを解くのが好きな子ども。
パズルを解くのが好きな子どもというのは、パズルを解くときのように、色んな事を試しながら解いていく。
計算だって、計算する前に工夫できないか、色々考えている。
私の幼なじみのK君も、子どもの頃、色んなパズルをよくやっていたが、現役で京大に入り、京大の数学科でフラクタルとかやっていた。
つまり、計算問題を解くときでも、問題をもらってすぐに解き出すこどもは逆に危ない。
どうやったら楽に解けるか、ちょっと考えたり、紙の端っこでいろいろ計算している子どもの方が、数学の成績は尻上がりに良くなっていくかんじだね。