単位は、理科力で大きく差がつく
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単位というのは、たいていの場合、物理量(物理的な量)だ。
一人あたりとか、一店あたり、というのも、大雑把ではあるが、物理的な単位だ。
そして単位があるモノというのは、理科的な意味合いを持つ。
たとえば距離というのは、単なる距離ではなくて、面積にも、体積にも、速さにも、場合によっては、濃さにも関係してくる。
たとえば、面積は、距離の2乗だ。
体積は、距離の3乗だ。
速さは、距離/時間だし、濃さも、化学の場合は1リットルあたりの濃さを計算するので、体積に関係してくる。
(重量%の場合は、体積は関係ないが)
だからこのあたりの単位変換がスムーズでないと、理科の計算はほとんどダメになると考えても良い。
時間も速度の計算に関係してくるし、そのうち電気の単位も入ってくる。
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単位というのは、実は人間が勝手に決めたものである。
たとえば、1日を24時間に決めたから1時間があり、1時間を60分に分けたから、1分があり、1分を60秒に分けたから、1秒がある。
決して1秒というモノが存在するわけではなく、1日を24時間に分けたから、こうなったということだ。
そして1日というのは、地球が1回自転する時間だから、火星に住んでいる火星人には、何の意味もない時間だ。
1年だって、地球が太陽の周りを一周する時間だから、火星の1年とは時間が異なる。
単位というのはそうして、人間が勝手に自分たちに都合良く決めたものだ。
これは案外大事な知識で、子供によっては、単位を普遍のモノだと勘違いしていて、困ることがある。
というのも、中学3年生で理科で速度の変化の勉強をするのだが、0.1秒単位、というのがよく分からない人がいるのだ。
秒速は分かるけれど、0.1秒単位となると、何のことか分からない。
こう言うのは、非常に困る。
単位を普遍のモノと思いこんでいるもんだから、秒速なら分かるが、0.1秒速はわからない。
この辺は、なかなか難しい話かも知れないが、単位が苦手な子供に、「単位って言うのは、人間が勝手に決めたものだ」
と教えると、気が楽になる場合もあるから、必ず話しておくべきだろうと思う。