数学はわからなくていい。
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数学が苦手な中学生というのは、多い。
小学生の時は百点取れたのに、中学生になったら五十点もとれずに、ビックリしたりする。
しかしこれ、かなり根が深かったりする。
できない原因が複雑で、根がらみになっていたりする。
一番簡単な原因は、計算力不足だ。
計算練習が足りないために、計算が遅い。
計算練習が足りないために、計算が合わない。
その結果、テストでも計算に時間を取られ、文章題などを解くための時間が減って、点が取れない。
計算力に不安があるために、計算でないところにも影響が出る。
二つ目は、新しい概念についていけない。
数学の様々な概念が、わからない。
たとえば方程式や関数。何のことかよく分からない。
その結果、できないと言うことになる。
数学は、わからなくていい
子供が方程式や関数の概念を理解できない。
これはもちろん、教える人の説明の仕方が悪いとは言える。
説明の仕方が悪いから、子供はわからなくなるのだ
...と、普通は思う。
しかし、できる子供とできない子供を見比べてみると、できる子供も、別に理解しているわけではない。
たとえてみれば、英語と英文法の関係のようなものだ。
英語を話せる人は、必ずしも英文法をマスターしていない。
英文法をマスターしたからと言って、英語は話せない。
アメリカに育って普通に英語を話せるからと言って、文法をしっかり理解しているか?といえば、そうでもないだろう。
つまりできるかどうかということと、理解しているかどうかと言うことは、別の話なのだ。
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※楽天ブックス広告リンクなのに、わからなくていいのに、分からせようとする。
子供の方も、分からなくていいのに、分かろうとする。
その結果、ただ説明を聞いているだけで、ずっとできないと言うことになる。
私なぞ、関数について分かったと思ったのは、大学受験を失敗した後だったように思う。
「関数って、こういうことやったのか」と思ったのは、実に予備校の数学の講義を受けていたときだった。
京大の理系卒でもこんな感じなのだから、中学生が理解できたらおかしい。
数学は、計算に始まり、計算に終わる
数学というのは、大学で数学の研究をする者以外にとっては、ただの便利なツールである。
自然科学や経済学で、現象を解析する(分析する)ための、便利な道具である。
道具だから、使えるかどうかというのが大事なのであって、理解することは必要ない。
のこぎりを理解しなくても、使い方が分かれば木は切れる。
自動車を理解しなくても、運転はできる。
求められていることは、理解することではなくて、使えることなのだ。
ココを間違うと、教え方も違ってしまう。
理解させようとすると、子供は理解しなくちゃと思って悩む。
そう思いこんだ子供は、理解できたと思うまで計算練習をせず、結局、できなくなる。
求められていることは、できることだから、できるように練習すればいいだけなのに、それをやらないから、できない。
数学は、計算力に始まり、計算力に終わるものだ。