このページの目次
「速さ」の概念が分からない子供
更新日:
個別指導でいろんな生徒を見ていると、何人かに一人は「速さ」の概念が分からない子供がいる。
女の子に多いが、男の子にもそう言う子供がいる。
速さとは、単位時間当たりに移動する距離のことで、計算式はもちろん、
(速さ)=(移動した距離)/(かかった時間)
ということになる。
たとえば
- 1秒当たりで進む距離が「秒速」
- 1分間当たりで進む距離が「分速」
- 1時間当たりで進む距離が「時速」
普通の生徒には、こんなことは一回説明しただけですぐ分かる。
だってこれは、「定義」(ていぎ)だもん。
定義というのは、人間が勝手に決めたことだから、覚えるしかない。
考えたって、こんなモノ出てこない。
誰も面識のない無名人を一人連れてきて「この人の名字は何でしょう?」と尋ねても、マイナーな名字だったら、当てることはほとんど不可能だろう。
考えたって分かるはずがないんだから。
定義というのは、「速さ」は「単位時間に進む距離のこと」というふうに、誰かが勝手に決めたものだ。
ただ、それが便利だから、みんなその定義を使ってモノを考えている。
日々の英語の実力アップに!
※楽天ブックス広告リンク
だから定義というのは、理解するものではなくて、覚えて使うものでしかないのだ。
ところが、速さの概念が分からないことどもというのは、なぜか理解しようとする。
「わからない」「わからない」を繰り返して言う。
分からないのは、当たり前だ。適当に決めただけだし。
覚えて使えるようになればいい。
それだけの話なんだけれど、こういう子供というのは、この「覚えて使う」「使うために覚える」というのができない。
ノートもとれないし、メモすらできない。
学習障害の一種なんだろうが、特効薬がないのが困ったところだ。
とにかく覚えさせて使えるように根気よく指導するしかない。